外国人スタッフとの働き方に悩んだら|介護現場のコミュニケーションの工夫
介護現場で、外国人スタッフとの働き方に少し困っていませんか?
- 言葉のすれ違いが起こる
- 教えたことがうまく伝わらない
- 記録など、任せにくい業務がある
さまざまな場面でフォローが必要になり、
「正直、業務量が増えてしんどい…」と感じることもありますよね。
でも実は、
外国人スタッフとのコミュニケーションは、
ほんの少し工夫するだけで、お互いにとても働きやすくなります。
私は特別養護老人ホームで介護福祉士として20年間働き、
約10年前から中国・フィリピン・ベトナム・インドネシア・ミャンマー出身の外国人スタッフと一緒に働いてきました。
技能実習生や特定技能のスタッフを指導する立場として、
うまくいかなかったこともたくさんあり、
悩みながら、失敗しながら、現場でコミュニケーションを学んできました。
この記事では、外国人スタッフと一緒に働く私たちが
少しだけ気持ちが楽になる考え方と、伝え方の工夫を、
現場目線でやさしくまとめています。
この記事を読むと、
- 外国人スタッフとの連携が取りやすくなる
- 仕事が少しやりやすくなる
- 外国人スタッフへの見方が少し変わる
そんな変化が自然に生まれていきます。
外国人スタッフは、関わり方を工夫することで、
とても頼もしいパートナーになります。
「能力の問題」だと思っていませんか?

いま、日本の介護現場では、
「技能実習生」や「特定技能」として、さまざまな国から外国人スタッフが働いています。
介護現場で外国人スタッフと働いていると、
日本語の伝わり方や介護現場特有の言葉の難しさから、
- 教えたことがうまく伝わらない
- 記録など、任せにくい業務がある
- さまざまな場面でフォローが必要になる
と感じることはありませんか?
でも、それは本当に「能力の問題」なのでしょうか?
私は外国人スタッフと一緒に働く中で、
「私より頭がいいな」と感じることもあります。
日本語を数年で覚え、
日本語で介護福祉士の資格を取ろうと勉強していて、
記憶力も理解力もとても高いと感じています。
私の職場の外国人スタッフは、5人全員がとても誠実で、
一生懸命仕事に向き合ってくれています。
だからこそ私は、
「できない」理由を、
すぐに「能力の問題」で片づけてしまうのは、もったいないと感じています。
文化が違うからこそ「すれ違い」は自然です
そもそも、コミュニケーションのすれ違いは、日本人同士でもよく起こりますよね。
それが、
- 国籍が違う
- 使っている言語が違う
- 育ってきた文化が違う
となれば、
すれ違いが起きるのは、むしろ自然なことだと私は感じています。
たとえば、
仕事の教わり方の違い。
日本特有の「察する文化」が通じにくいこと。
こうした違いが重なるだけで、
悪気がなくてもズレは簡単に生まれてしまいます。
だからまずは、
「うまく伝わらないことがあるのは、起きて当然のことなんだ」
と知っておくだけで十分です。
無理にすぐ分かり合おうとしなくても大丈夫です。
この前提を持っておくだけで、
外国人スタッフとのコミュニケーションは少し楽になります。
外国人スタッフを「国の特徴」で決めつけない

ニュースやSNSを見ていると、
「〇〇人は好き」
「△△人は苦手」
など、国籍で人の性格や特徴を決めつける声を目にすることがあります。
でも、私が実際にいろいろな国の
技能実習生や特定技能の外国人スタッフと一緒に働いてきて強く感じるのは、
仕事への向き合い方は、国籍ではなく
完全に「個人差」だということです。
たとえば、
日本人よりも丁寧で、敬語や礼儀作法がとてもきれいなミャンマー出身の女性。
いつも笑顔で、職場にもすぐになじみました。
日本語はまだカタコトですが、とても真面目で誠実なインドネシア出身の男性。
介護記録を読むのは少し苦手ですが、運動神経がよく、移乗介助がとても上手です。
介護の技術も高く、記録も問題なく書ける一方で、
共用スペースの使い方だけは少し気になるスタッフもいます。
このように、
- できること
- 覚えるスピード
- 得意な作業
こうした違いは、
国籍ではなく一人ひとり違います。
それは、日本人同士でもまったく同じですよね。
「〇〇人だから」と国籍でまとめて判断するのではなく、
「その人の個性」として見ること。
それが、外国人スタッフとのコミュニケーションを良くするうえで
とても大切な視点だと私は感じています。
日本語だけが原因ではありません
日本人でも、
仕事内容には得意・不得意があります。
たとえば、
- 記録が苦手
- 移乗介助が苦手
- 特変時の対応が苦手
いろいろありますよね。
外国人スタッフの場合も、苦手な仕事を
「日本語が分からないからできない」
だけで片づけてしまうのは、少し違うと感じています。
大切なのは、
- 日本語の壁
- 仕事に慣れるまでの壁(習熟度の壁)
この二つを分けて考えることです。
また、どこまでの業務を任せるのかは、
本来は現場スタッフ個人ではなく、
施設の体制や方針で決まる部分でもあります。
だから、できないことを
現場のスタッフ同士で責め合う必要はありません。
「個人の能力の問題」に見えていることの多くは、
実は 環境や仕組みの問題であることも、とても多いのです。
苦手な仕事は「分担」すると、ぐっと楽になります

外国人スタッフは、
「記録」や「他職員との細かな連携」などの業務を、
苦手とすることが比較的多いです。
でもそれは、能力の問題というよりも、
「日本語や介護現場特有のルールの難しさ」が影響している場合がほとんどです。
無理にすべてを同じように覚えてもらうより、
苦手なことは日本人スタッフが担当する。
その代わり、得意な仕事をしっかり任せる。
このように仕事を分担するだけで、
外国人スタッフとのコミュニケーションや働き方はかなり楽になります。
実際に私は、
記録が苦手な外国人スタッフと一緒に業務に入る日は、
「記録」
「他部署との連携」
「細かな調整業務」
こうした業務はすべて自分が担当し、
外国人スタッフには、
「移乗介助」
「排泄介助」
「入浴介助」
など、現場で動く業務を中心にお願いしています。
正直なところ、
体力的にしんどい部分をしっかり担ってもらえて、とても助かっています。
「1日の仕事を平等に分ける」よりも、
その人が一番力を発揮できる仕事を中心に割り振る方が、
結果的にチーム全体が楽になります。
もし、
「うちはフロア1人勤務で、分担なんてできない」
という職場の場合は、
外国人スタッフ個人の問題ではなく、
受け入れ体制や配置の仕組みの問題であることも多いです。
現場の努力だけでカバーし続ける必要はありません。
外国人スタッフは一緒に働くパートナー

実は私自身、
外国人スタッフに対して
「日本人と同じように、すべての仕事ができる一人前に育てなければいけない」
と、最初は無意識に思っていました。
でも、現場で一緒に働く中で感じたのは、
それは少し違うということです。
実際、外国人スタッフの中には、
日本で介護の技術を学び、
数年後に母国へ帰る人もいます。
つまり、
ずっと同じ職場で長く働き続ける前提ではない場合もあるということです。
だからこそ私は、
「すべての業務を完璧にこなせる職員に育てること」よりも、
その人の得意なことを活かしながら、
安全に、気持ちよく働ける関係をつくることの方が大切だと感じています。
限られた期間かもしれないからこそ、
無理に型にはめるのではなく、
できる力を活かして現場の大切なパートナーとして一緒に働く。
その考え方の方が、
私たち現場の負担もずっと軽くなります。
単語を統一するだけで、伝わり方は大きく変わります
日本語は、外国人スタッフにとってとても難しい言語です。
ひらがな・カタカナ・漢字・ローマ字と文字の種類が多いことに加えて、
ひとつの意味に対して、言い方がいくつもあることも、大きなハードルになります。
たとえば「食事を全部食べた」と伝える場面でも、
- 全量
- 完食
- 10割
- 全部
- みんな食べた
- 残さず食べた
など、現場ではさまざまな言い方が使われていませんか?
これは、現場で使う言葉がバラバラになっているという問題でもあります。
用語が統一されていないと、
外国人スタッフだけでなく、新人職員や実習生も混乱しやすくなります。
もちろん、外国で働く以上、その国の言語を学ぶことは大切です。
ですが、私たち現場側にもできる工夫があります。
それが、
施設として使う言葉を統一することです。
たとえば、
「食事は《完食》で統一する」
このように決めるだけで、
伝わりやすさは大きく変わります。
用語を統一するだけで、
- 指示
- 報告
- 記録
がシンプルになり、
外国人スタッフとのコミュニケーションもぐっと楽になります。
これは、外国人スタッフのためだけではなく、
私たち自身の負担を減らす工夫でもあります。
日本のルールは「はっきり・具体的」に伝えることが大切です

外国人スタッフについて、現場でよく聞く声に
「常識が通じない」というものがあります。
でも実際には、
最近の外国人スタッフの多くは、
日本のルールやマナーを学んだうえで来日していると私は感じています。
それでも、
- 育ってきた文化
- 当たり前の基準
- 仕事の教わり方
が違えば、
感じ方や行動が違うのは自然なことです。
だからこそ、
気になることがあれば
「はっきり・具体的」に伝えることがとても大切になります。
たとえば、
- 礼儀作法
- 勤務中のルール
- 利用者さんへの接し方・尊重の仕方
こうしたことは、
「見て覚えて」「空気を読んで」では伝わりません。
ここで、ひとつ大切な注意点があります。
それは、
職場独自の「暗黙のルール」は当然の前提として通用しないということです。
たとえば、
- 毎日、始業30分前に来て掃除をする
- 業務が終わっても、先輩より先に帰れない
- 仕事が遅れると、昼休憩が短くなる
- サービス残業が当たり前になっている
こうしたルールは、
「その職場では当たり前」でも、
一般的な働き方としては受け入れられないことも多くあります。
これは外国人スタッフにとってだけではなく、
日本人職員にとっても本来は無理のある働き方です。
外国人スタッフは、自分の意思や考えを
はっきり伝える人が多いと私は感じています。
そのため、
「それはできません」
「それは難しいです」
と正直に伝えてくれる場面もあります。
最初は戸惑うかもしれませんが、
それは悪いことではありません。
必要なことは、私たちがきちんと伝えること。
そして、外国人スタッフの意見や指摘が正しいと感じたときは、
私たちも受け入れることです。
一方通行ではなく、
お互いが話し合いながら働きやすい形を探していくこと。
それが、外国人スタッフとのコミュニケーションを良くする大切な考え方だと思います。
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正直に言うと、
外国人スタッフに対する不満の声は、介護現場で本当によく聞きます。
- 仕事ができない
- うまく伝わらない
- フォローが大変
そう感じてしまう気持ちも、私はよく分かります。
でも私は、
その不満をそのまま外国人スタッフ本人に向けるのは、少し違うと思っています。
なぜなら、
外国人スタッフを受け入れると決めたのは施設だからです。
現在は、
日本語レベルなども確認したうえで採用されています。
- 教育体制をどうするのか
- 誰がどうやって教えるのか
- 日本語が十分でない前提でどうサポートするのか
こうした仕組みは、本来、施設側が整えるべきものです。
現場スタッフがすべての責任を背負う必要はありません。
現場がしんどくなっている原因は、
「外国人スタッフがいること」ではなく、
受け入れ体制が整っていないことにある場合も、とても多いと感じています。
だから私は、
外国人スタッフに不満をぶつけるよりも、
まずは「施設の受け入れ方や仕組み」に目を向けてほしいと思っています。
まとめ|一緒に働くなら「お互いが働きやすい関係」を目指そう

外国人スタッフと一緒に働くうえで大切なのは、
「完璧にできる人を育てること」ではありません。
できることを活かしながら、
一緒に現場を回していく「パートナー」として関わることだと、私は感じています。
そのために意識しておきたいことは、とてもシンプルです。
- 相手の努力をきちんと認めること
- 分かりやすく、具体的に伝えること
- 完璧な日本語を求めすぎないこと
- 文化の違いを「間違い」ではなく「違い」として受け止めること
ほんの少し視点を変えるだけで、
現場の空気は驚くほどやわらかくなります。
そしてこれは、
外国人スタッフのためだけの工夫ではありません。
一緒に働く私たち自身が、
これ以上しんどくならないための工夫でもあります。
外国人スタッフがいるから大変なのではなく、
- 伝え方
- 関わり方
- 受け入れ体制
が整っていないことで、
現場が苦しくなってしまっている場合も多いと感じています。
お互いに無理をしすぎず、
それぞれの得意なことを活かしながら働ける関係をつくること。
それが結果的に、
「利用者さん」
「外国人スタッフ」
「私たち介護職員」
すべての人にとって、
いちばん良い形なのではないでしょうか。
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